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代表挨拶

 2016年8月に国際民間航空機関(ICAO)日本政府代表部に理事会代表として着任しました松居眞司です。今回の私自身の東京からの赴任のみならず,今日では,ビジネスや観光などで日本から海外へは年間1.6千万人(2015年)が,また海外からは2千万人以上(2016年)の方々が日本を訪れ,年間300万トン以上の航空貨物が往来する時代を迎えています。

 この国際民間航空の安全と発展がどのように確保されているのかは,利用される際にあまり意識されないかもしれませんが,私たちの生命,財産などを守るため,実は身近で大変重要な仕組みが日々創り出されています。

 国際民間航空が安全に且つ整然と発達を続け,航空運送業務が健全且つ経済的に運営されるには,航空機の製造,航空管制を含む空港の建設やパイロットの資格,機内持ち込み物品等の規制,パスポートの偽造防止とそのための仕様の普及,国境での税関や検疫の措置の円滑化や航空テロ対策などに,各国がしっかり取り組むことが大切ですが,これら目的を達するには国際基準の設定や監督等を担う国際的な仕組みが欠かせません。

 それらを目的として各国間の協力を図る仕組みが1944年に採択されたシカゴ条約によって定められ,1947年の同条約発効により,ICAO(International Civil Aviation Organization)という国連専門機関がここモントリオールに発足しました。

 当代表部は,ICAOと日本との窓口となっています。私が日本政府を代表しております理事会は,191を数える加盟国の中で主要な意思決定を行う36の理事国(任期3年)から成りますが,日本は1953年にICAOに加盟後,1956年以来60年間理事国を務めており,来年はICAO自身も発足70周年を迎えます。

 この節目にあたり,私は次の3点に重点を置いてまいりたいと考えます。

 第一に,私自身,ICAO外交に携わったのは外務本省で2013年が最初ですが,それ以前に人道,核不拡散など様々な分野の国連関係機関の内外での勤務の経験を活かして任務の遂行にあたってまいります。

 第二に,多様化が進むリスクに対する航空運送のセキュリティ強化や環境に優しい航空の推進などのグローバルな課題に対し,今日では「どの国も置き去りにしない方針(No Country Left Behind Initiative)」を掲げるICAOの活動状況や,国際民間航空分野で世代を超えて懸命に培ってきた知見、経験,人材及び安全文化を活かした日本の取組と貢献について積極的に発信してまいりたいと思います。これを通じ,幅広く日本人の方々にICAOで働くことについても関心を持っていただき,必要なサポートさせていただければ幸いです。

 第三に,当地で扱われる航空の課題や技術の多くは専門的な内容も多く,政府内はもとより産業界,研究機関など内外におられる知見を備えた方々のご協力も得ながら共に対応していくことが非常に重要です。開かれた代表部として多くの方々とグローバルな課題に対処していきたいと考えます。

 なお,当代表部の大使は門司健次郎駐カナダ大使が兼任しておりますが,同大使はオタワに駐在していることもあり,モントリオールにある当代表部の日常的な業務については,常駐する私が日本政府の理事会代表として任務を遂行しております。今後とも駐カナダ大使と緊密に連携しつつ,ICAOに係る業務に遺漏なきよう取り組んでいく所存です。