第217会期ICAO理事会(概要)

令和元年7月5日
 令和元年5月21日から6月21日まで,カナダ・モントリオールのICAO本部に於いて第217会期理事会が開催され,本年9月24日から10月4日まで開催予定のICAO第40回総会(シカゴ条約採択75周年記念総会)において議論される予定の作業文書の内容を審議するとともに,航空の安全とセキュリティの確保,環境対策に加え,ICAOの組織や事業運営の効果,効率を高めるための議論が行われました。

主な審議内容

1.  2020~2022年の次期3カ年一般事業予算案(2019年比名目ゼロ成長の総額約3億2700万カナダドル)を承認し,第40回総会へ上程すること
       を決議しました。

2.   第40回総会に向けて,ICAOの戦略的目標達成,及び組織・事業の効果的且つ効率的な運営を主題とするさまざまな総会作業文書及び総
   会決議案等を審議しました。

3.   北朝鮮に対するいかなる協力活動も,関連国連安保理決議及びシカゴ条約に違反して行われないことをICAOとして引き続き確保し,北朝
      鮮側からのいかなる支援要請も,理事会における検討と国連安全保障理事会1718委員会の審査を仰ぐべき必要性を確認しました。
 
4.   航空委員会において,安全及び環境に関する関連附属書の改正について審議を行いました。

5.   航空保安体制強化の取組の一環として,サイバーセキュリティ対策を含め,内部の脅威への対応強化を目的とした審議を行い,加盟国に
  対して意見照会を実施することを決定しました。

6.   国際民間航空分野における市場メカニズムを活用した炭酸ガス排出削減制度(CORSIA:Carbon Offsetting and Reduction Scheme for
      International Aviation)の実施に向けての仕組みの整備を継続して行うとともに,必要とされる国に対し,日本等が提供中のキャパシティ・ビ
      ルディングの継続を含め,加盟国に対して積極的な貢献を求めることを確認しました。

7.  不正行為の内部告発に関する取扱等,倫理フレームワーク強化のための取組を審議しました。