第210会期ICAO理事会(概要)

平成29年5月16日
  2月20日から3月8日、カナダ・モントリオールのICAO本部にて第210会期ICAO理事会が開催され、航空安全、航空保安、環境等幅広い分野にわたるグルーバルな課題について審議され、民間航空機へのCO2排出基準設定等に関するシカゴ条約附属書の改正、民間航空へのテロの脅威に対処するための関連する国連安保理決議に基づいたICAOとしての取組へのフォローアップ等が行われました。

主な審議内容

1. 民間航空に適用されるCO2排出の国際基準を設けるためのシカゴ条約附属書の改正 (※1)が採択され、産業部門の中で航空運送分野において初めてCO2排出に関する国際基準が設定されることとなりました。

(※1)吉村源 航空委員会議長の下での初会期の同委員会提案を受けて、理事会で審議されたもの。

*ICAO公式サイトにおける当該ニュース・リリースへのリンク

2. 市場メカニズムを活用した世界的な温室効果ガス排出削減制度については、その実施に向けた今後の進め方について取り纏めを行いました。

3. 国連安保理決議2309(※2)の実施のための、ICAOとしての取組についてフォローアップを行いました。

(※2)2016年9月22日、国連安保理は、米国、英国、日本等27か国の共同提案に基づき、全ての国連加盟国に対し、民間航空に対するテロの脅威に対処するための取組強化等を求める決議を全会一致で採択。全ての国がICAOの範囲内で行動することを求めるとともに、ICAOに対し国際航空の安全基準の遵守を確立するための取組を強化することや、航空保安基準の効果的運用等を要請するもの。

4. ICAO理事会の下にあって、ICAOと第三者との協力関係につき審査する対外関係協力委員会の委員の一人に、松居眞司ICAO理事会日本政府代表が任命されました。